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社会保険労務士 笠置進一事務所

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有給休暇の実務について 労働基準法第39条

なぜいま有給休暇からこのコーナーが始まるのか?と申しますと、理由は以下の通りです。

  • 現在、政府の労働基準法改正論議の中で『5日分の取得義務化』が議論されているから
  • 特に新規のお客様の場合、やっぱりお問合せを頂く分野であるから

まずは、改正論議についてからスタート致します!!

5日分の取得を義務化!!(しかも会社に…)

改正が予定されています!!

いま議論されている内容をニュース等々で確認しますと、有給休暇の取得率を上げる為の施策として、どうやら付与日数のうち5日分について、『取得を義務付ける』という労働基準法(以下、労基法)の改正がなされる模様です。

これまで有給休暇は「付与されていても使えない」という状況がずっと続いておりますので、国としては日数を指定した上でその取得を義務付けるという強硬手段に出てくるということが言えます。しかも、その義務化は労基法上で行われるということです。

労基法というのは「労働に関する最低基準を示す」であり、

その精神は「会社に対しての義務」を定めることを旨としています。

つまり、今回予定されている「有給休暇5日分の取得義務」は会社側に課せられるということになります。

従いまして、これまで有給休暇をきちんと処理されていなかった企業様は基本から確認して頂く必要がございます。第一回にこのテーマを選んだのはそのような理由からです。

すこしでもこのページがお力になれれば幸いと存じます。

有給休暇付与のタイミング

いつ付与すれば良いのか?

有給休暇はいつ付与すればよいのでしょうか?そのタイミングは以下の通りです。

  1. 入社後、半年(0.5年)を経過した時
  2. 入社後、1年半(1.5年)を経過した時
  3. 入社後、2年半(2.5年)を経過した時
  4. 入社後、3年半(3.5年)を経過した時
  5. 入社後、4年半(4.5年)を経過した時
  6. 入社後、5年半(5.5年)を経過した時
  7. 入社後、6年半(6.5年)を経過した時

               :​

その後、毎年「△年半(△.5年)」を経過した時

が有給休暇を付与するタイミングになります。

それぞれのタイミングで過去1年間(1回目の時は半年)の出勤率が8割を超えている場合には有給休暇を付与することが定められています。

身分変更の場合はどうなるの?

アルバイトから正社員になった場合はどうなるのか?

実務上、非常によくお聞き頂くのですが、

「アルバイト(パートタイマー)で入社した人が正社員に変わった場合はどうするのか?」

という疑問を頂きます。回答は

「最初のアルバイト(パートタイマー)での入社時から継続する形で考える」

ということになります。

例えば、

「平成26年4月1日」にアルバイトとして入社された方は「平成26年10月1日」に初回の付与タイミングが来ます。働きが認められて「平成27年1月1日」から正社員になった場合、次の付与は

「平成27年10月1日」に“2回目の付与”が行われます。

「平成27年7月1日」に“初回の付与”ではないことにご注意ください。

つまり、有給休暇付与のタイミングは身分がどうであったか?は考慮せず、最初に入社した時を基準として付与していくことになるという点をご理解ください。

 

付与の可否を決める『8割出勤』の確認方法

付与をするかしないかを決める「8割出勤」の確認方法は?

8割出勤の計算方法は以下の通りです。

出勤日数 / 所定労働日数

これが80%を超えていれば、有給休暇を付与することになります。

ただし、計算をするにあたって、以下に該当する日については「出勤したもの」として取り扱います。

  • 業務上の傷病により休業した日
  • 育児休業または介護休業をした日
  • 産前産後休暇をした日
  • 有給休暇を取得した日

なお、遅刻した日や早退した日など労働時間が完全な1日になっていない場合も出勤日として取り扱います。

また、時々問題になるのですが、分母の「所定労働日数」には以下の日数は含みません。

  • 休日出勤をした日 ※分子には含みます
  • 会社都合で休業させた日
  • 正当な争議行為によって仕事が出来なかった日

有給休暇の付与日数

付与日数は以下の通りです。正社員とパートタイマーでは異なりますので、それぞれの表をご覧下さい。

なお、アルバイト(パートタイマー)から正社員へ変更になっている場合は以下のように考えます。

  1. 「付与のタイミング」の回数は入社からの継続で考える。
  2. 「正社員やフルタイマー」の表を用いるのか?「アルバイトやパートタイマー」の表を用いるのか?については付与のタイミングの身分で判断する。

例えば、

「平成26年4月1日」にアルバイトとして入社されて、「平成27年1月1日」から正社員になった方の場合は

  • 平成26年4月1日 アルバイト入社
  • 平成26年10月1日 1回目付与(7日※週4日勤務の場合)
  • 平成27年1月1日 正社員へ転換
  • 平成27年10月1日 2回目付与(11日)

となります。

大切なのは「正社員として初回であるから10日」ではないことです。

正社員やフルタイマーの場合

正社員やフルタイマーの有給休暇付与日数
付与のタイミング1回目2回目3回目4回目5回目6回目7回目以降
付与日数

10日

11日12日14日16日18日20日(以降毎年)

所定労働時間がフルタイムの方はこの表が適用されます。

アルバイトやパートタイマーの場合

アルバイトやパートタイマーの有給休暇付与日数
週の所定労働日数1年間の所定労働日数1回目2回目3回目4回目5回目6回目7回目以降
週4日169~216日7日8日9日10日12日13日15日(以降毎年)
週3日121~168日5日6日6日8日9日10日11日(以降毎年)

週2日

73~120日3日4日4日5日6日6日7日(以降毎年)
週1日48~72日1日2日2日2日3日3日3日(以降毎年)

フルタイムよりも短い時間で働方にはこの表が適用されます。
「週の所定労働日数」は契約書をベースとして大まかな目安で決めてください。
週の所定労働日数が変わった時は付与のタイミングでの所定労働日数でご判断下さい。

付与された有給休暇はいつ消滅するのか?

有給休暇は次の年度のみ繰り越せます

「一度付与された有給休暇はいつまで使えるのか?」というご質問もよく頂きます。

回答は以下の行政通達と労基法第115条によって、2年間で消滅するです。

行政通達(昭和22年12月15日基)によって、

「当該年度に行使されなかった権利や次年度に繰り越されるものと解される。」と繰越が出来ることが示されており、合わせて労基法第115条(時効)において、

「この法律の規定による賃金(退職手当を除く。)、災害補償その他の請求権は二年間、この法律の規定による退職手当の請求権は五年間行わない場合においては、時効によつて消滅する。」

と規定されています。労基法第39条に書かれている有休休暇は退職手当のように除外されていませんので、も時効は2年と解されています。

例)「平成27年4月1日」に付与された10日 

⇒ 使用した分を除いた“未使用分”は「平成29年3月31日」に消滅する。

 

以上、いかがでしたでしょうか?ご不明な点がございましたら、いつでも弊所にご連絡頂ければ幸いです。よろしくお願い致します。

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